赤緯用、赤経用2つ同じ物を一枚の基板上に作ります
今回、モーターは「1-2相励磁駆動」という方式で動かします。
1-1相励磁駆動
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2-2相励磁駆動
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と、通常4ステップの信号の繰り返しで回転させるのに対して、
1-2相励磁駆動
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という8ステップの信号の繰り返しで回転させます。48ステップで1回転するモーターの場合は倍の96ステップの信号で1回転します。そのため滑らかな動きになるのです。
プログラムはその分長くなります。
ところで、最近自動導入の赤道儀が多く出回り出しました。しかもステッピングモーターを使って恒星追尾時の数百倍もの高速回転を実現しています。ステッピングモーターは回転速度を上げると、トルクが小さくなってしまう欠点があります。ですから、一般的な駆動方法ではこのようなスピードで動かすことはできません。ではどうして数百倍ものスピードで動かせるかというと、恒星追尾時には「マイクロステップ駆動」といって、私が1ステップとしているところを電圧のわずかな差を少しずつ変えていくことによって何分割、何十分割にもして駆動しているのです。そして数百倍速で動かす時には私がプログラムしているような通常の駆動方法をとります。マイクロステップ駆動をするには特殊なモータードライブICが必要です。「SLA7075MPRT」という使いやすそうなモータードライブICがあるのですが、普通の電子部品店では扱っていないので、購入出来ません。秋月電子通商さんで扱ってくれる事を期待しているのですが…。
使用する部品は次の通りです。
PIC16F628A×2
NDS9936(デュアルチャンネルMOS FET )×4
R-78E5.0-0.5(スイッチングレギュレータ)
SG-639PAP(クリスタルオシレータ 20MHz)
抵抗各種(R1~6=10kΩ、R7~10=2.2kΩ、R11~14=25Ω1W、R15~18=100Ω、R19~22=100kΩ)
整流用ダイオード1N4002×4(モーターの逆起電力からの回路保護用)
電解コンデンサー10μF
積層セラミックコンデンサー0.01μF×4
DIPスイッチ8P
LED×8
ユニバーサル基板(95×72mm)
SOP8(1.27mm)DIP変換基板×4
細ピンヘッダ×8
6極6芯モジュラージャック(オートガイダー接続用)
LANコネクター(モーターへのケーブルはLANケーブルを利用)
DCジャック
ICソケット18P×3 8P×2 20P×1
PIC16F628Aは人気のPIC16F84Aよりも新しいモデルで、メモリ容量が2倍、入出力ピンが設定によって16個まで使えます。そのうち1つはオシレータ入力用、6つを入力、8つを出力として使います。
回路図ではRA5にプルアップ抵抗が接続されていますが、入力端子設定にするとPIC内部でプルアップされるようになっているようなので必要ないかもしれません。
NDS9936はFETというトランジスターの一種が1つの米粒大のモジュールに2個入っていてます。これをSOP8(1.27mm)DIP変換基板に半田付けをして使います。こうすると普通の8ピンICと同じように扱えます。
R-78E5.0-0.5は普通の3端子レギュレータと同じように使えて、且つ効率が90%ほどあるので省電力になります。
オシレータは20MHzの物を使います。こちらは表面実装用のSG-636。工作には不向きですが安価なのでこれにしました。写真のように基板に直接半田付けします。
ほぼ半田付けが終わった状態。
裏返すとこのようになっています。
古いイーサーネット・ハブのケースに納めて完成。
回路図
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